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革新的な創薬技術で世界を
驚かせたい

研究開発本部 
農業化学研究所
有機化学グループ革新創薬チーム
兼 生物評価グループ殺菌剤チーム
D.H.
農学研究科 
生命機能科学専攻 修士課程修了
2018年入社

革新的な創薬技術で世界を
驚かせたい

シードの探求と化合物の最適化、2つの業務を担う

学生時代から周囲のメンバーと知恵を出し合い課題を考え抜き、チームで成果を上げる研究スタイルを大切にしてきました。就職時に当社を選んだのは、面接で自身の研究について複数の社員とディスカッションをした際に、非常に話しやすく、職場の雰囲気が自分に合っていそうだと感じたためです。

現在は2つの業務を主軸としています。一つは入社以来担当している、農薬のシードになる化合物の探索評価です。数多の化合物を新規剤のシードになる特徴を見出すことを意識して生物評価を行っています。効果的・効率的に試験を行い、膨大な数の候補化合物について検討を行っています。もう一つは、見出されたシード化合物の構造最適化を目的とした生物評価です。有機合成者が合成した化合物の生物評価を実施し、結果を合成担当者にフィードバック、新たな化合物を合成していただきます。この過程を繰り返す中で、化合物を最適化し、少しずつ製品に近づけていきます。

D.H.様

プロジェクト中断の危機を通じて自分を見つめ直した

以前、担当していたテーマがなくなりそうになったことがありました。存続を希望する自分も含めた関係者の尽力もあり結果的に成果を上げ、テーマを存続することができたのですが、このことは自分の働き方を見つめ直すきっかけになりました。

当時の自分の役割は化合物の生物評価を行い、結果を関係者にフィードバックすること。ルーティン作業ということもあり、ただ単に結果をフィードバックすることに終始してしまっていました。そんな中で出てきたテーマ中断の可能性。テーマを推進するためにはその行く末を明確に意識して、研究活動に取り組む必要があると再認識しました。改めて自分が「研究者」としてどう在りたいのかを考える中で、より良い製品を作るために行動を変えていきました。

大切にしたのは、評価者としてただデータを出すのではなく、データから導き出される化合物の方向性をしっかりと言語化し、相手に伝えること。自分なりの見解や提案をフィードバックに入れ、より良い製品づくりに向けて、ディスカッションを積極的に行いました。やはり、研究は本質を見極め、関係者との協業があってこそ成果が出るもの。一時期は忘れかけていましたが、この経験があったからこそ、今も積極的な意見交換や多角的な視点での考察を大切にし、製品開発を進められていると思います。

技術にこだわって創薬を推進したい

今は、目の前の仕事に集中しています。製品のシード探索は特に、自身の業務が自社の運命を変えるという気持ちで向き合っていますね。当社は多数の学会賞を受賞していることからも分かるように、当社の技術力は非常に高いと思っています。これまで先輩方がインパクトのある剤をいくつも市場に送り出してきました。自分もそれに続くことを夢見ながら、日々の研究に向き合っています。

また、今後は候補化合物をより多種多様な角度から評価するための技術をどんどん社内に内在化させていきたいと考えています。昨今ではAI技術の発達にみるように、日進月歩、様々な技術革新がすすんでいます。こういった技術を活用したスクリーニング系を確立し、より有効な化合物を、より効率的に見出し、世界で戦える化合物を市場に投入していきたいと思っています。そのために、国内外の試験圃場を訪問したり、学会に参加するなどして、新しい視点を取り入れていきたいと考えています。