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好奇心が社会課題を解決するきっかけ
分野を超えたアプローチが研究者の武器になる

研究開発本部 
農業化学研究所 
生物評価グループ 
野洲殺虫剤チーム
S.K.
地球社会統合科学府 
地球科学統合科学専攻 博士後期課程修了
2021年入社

好奇心が社会課題を解決するきっかけ 分野を超えたアプローチが研究者の武器になる

「好き」を仕事に。昆虫への情熱が導いた道

私は、製品の感受性検定や未登録害虫への有効性検討などの評価に加え、製剤開発メンバーと協働して効果性が上がる剤形を選抜する仕事をしています。幼少期から昆虫が好きで大学では昆虫分類学を専攻し、専門は「カメムシに寄生するハエの分類」でした。所属していた研究室は化学や農学分野を扱っていなかったため、農薬メーカーと関わる機会はほとんどありませんでしたが、友人から「農薬でも昆虫の専門性が活かせる」と聞き当社を知りました。就活では食品メーカーや種苗会社なども検討しましたが、自分の興味、適性、研究と深くつながるのは農薬分野と分かり当社を選びました。

S.K.様

偶然の発見から始まった、前例のない飼育技術

入社後の研究活動で印象深いのは、ある害虫の飼育技術の確立です。その虫は特定の作物を集中的に加害し収量を大幅に減少させてしまうため、研究者から注目され始めていました。当時はまだ局所的な発生であり虫の入手が困難で、ほとんどの機関では研究を進められていませんでした。ところが、以前に趣味で昆虫採集をしていた際に偶然その虫を発見する幸運に恵まれました。その際、その虫が将来的に極めて重要な害虫となる可能性があることを念頭に置きつつ持ち帰っておいたことがきっかけとなり、野外観察に基づいた飼育技術の検討を始めることができました。後にその害虫が全国的に多発し社会問題となったことで当社でも本格的な研究が行われることとなりましたが、すでに飼育系が確立されていたため、他社に先んじて様々なデータを取得することができました。
新たに問題となる害虫、いわゆる新興害虫は毎年のように出てきます。その影響は例えば米不足などにも波及し、我々の生活につながっています。新興害虫は農家さんや研究者にとって関わってきた歴史が浅いため、現場での対処法が不明であり、それを確立する研究機関や農薬メーカーも研究ノウハウを持っていないことが一般的です。そのような害虫に対していち早く対処するための解決策を提案することも、昆虫学を含め様々な専門性を持つ私たちの使命だと考えています。

趣味の知識が問題解決に結びついた

思いがけない経験が業務に役立つことがあります。例えば趣味の鉱物採集で使用した観察手法が、植物体上に付着した農薬の状態観察に応用されたことがありました。もともと同じ手法が適用できるとは思っておらず、有効な方法が見いだせない中で試してみたところ、意外と相性の良いものだということがわかりました。さらにこの発見が契機となり、別の社内プロジェクトで役立つなど、思わぬプラス効果をもたらしました。改めて多角的なアプローチの重要性を実感する経験でした。

S.K.様

挑戦を後押しする社風と今後のキャリア

私は、「好奇心を持って、人がやらないことをやってみる」姿勢が大事と常に思っており、人と違うアプローチを心がけています。上司や同僚は新しい発見や提案を「面白そう。もっと詳しく聞かせて。」と前向きに受け入れてくれます。もちろん、仕事なので闇雲に始めるのではなく、きちんと目的意識を持ち、成果がある程度見えた段階で提案するタイミングも大切です。今後のキャリアとしては、今いる部署で学ぶべきことを学び、軸足を現場に置きつつ、新原体開発にも取り組んでいきたいと思っています。グローバルに展開している当社で日本だけでなく海外も視野に入れ、自分の目で見て学び、活躍の場を広げたいと思っています。

直接つながらない分野でも、それがアドバンテージになる

バックグラウンド(学生時代の研究)が農薬研究と直接関連していれば、それは理想的だと思います。ただ、私のようにバックグラウンドが直接農薬分野に繋がらなくても、新たな角度や手法を取り入れるという観点では、アドバンテージかもしれません。私の場合は昆虫ですが、他にも作物・生活環境の保護に関わる生物に興味があって、社会や会社に貢献したいという思いがある人には最適な会社だと思います。

S.K.様