宮城県加美町の米
第26回放送分
宮城県加美町の米「近田 利樹」編 幸せな農村生活を考える

幸せな農村生活を考える
「農村を維持し続けること、幸せな農村生活を送るということを常々考えてます。」

宮城県の北西部に位置する加美町。
澄み切った清流、鳴瀬川が潤す、肥沃な土壌が広がっています。

ここで農事組合法人KAMIXを立ち上げ、米作りを行っているのが近田利樹さん。設立10年目、始めたきっかけは

「農業を継ぐ若者が不足してきている。農業を産業として成り立たせていく、そのための組織化が行われたということです。115ヘクタール(東京ドーム約23個分)という、集落のほとんどの農地をKAMIXが今お借りをして経営をしている。」
地元の31の生産者が参加し、地域総参加で農業を行っています。

作っているのはJA加美よつばが命名した新品種、ささゆた香。
上品な甘み、粘りが少なくあっさりとした食感。炊きあがりの香りのよさも魅力の一つ。
栽培は気を遣う

「一言でいうとデリケート。肥料を多く与えてしまうと簡単に倒れてしまう。
夏の天気が思わしくないと、病気にもなりやすい」
デリケートなささゆた香だからこそ、量より質にこだわりたいという近田さん。

「量を取りたいけど、ある程度の量に抑える。そうしないと食味的にも劣ることになってしまう。しっかりとしたものを作って届けていきたいです。」


その魅力を地元の子供たちにも知ってもらおうと、農業体験、食育活動にも力を入れています。

「いろいろな感想を聞くことで、いままで感じなかったことを与えてもらっている。そういうことが地域の活性化につながっています。」
おいしいささゆた香の食べ方
甘味をダイレクトにあじわえるおにぎり

「その土地で採れたものをその土地の水を使ってごはんにして食べる、これが『食』というものだね。」

農業に対する想い
旬味を生み出す、近田さんの思いとは。
「農村を残していくことが使命。それを後世に伝えていくことが我々の役目だと思っています。」
