徳島県鳴門市の鳴門金時
第13回放送分
徳島県鳴門市の鳴門金時「諏訪 正夫」編 品質を守るために「自分に厳しく」は宝物

恵まれた土壌と、長年の経験で培われたこだわり
本州と四国を結ぶ玄関口、徳島県鳴門市。瀬戸内海がもたらす、豊かな土壌が広がるこの地は、サツマイモ「鳴門金時」の産地として知られています。諏訪正夫さんは47年にも渡って、鳴門金時の高級ブランド「里むすめ」を栽培。高級と言われる秘密は、畑のある里浦地区の土壌にあるといいます。


「里むすめをいかに後の、孫の代まで残すか。自分に厳しくしていくこと自体が、いい品物を維持していく宝物だと思う」。

「砂壌土といって、海の砂のほうがミネラルが多くて鉄分もあるし、ナトリウムもある。砂地で作る芋は最高に味がいい」。

恵まれた土壌だけでなく、長年の経験で培われた、諏訪さんならではのこだわりがあります。
「肥料が多ければ、量はよく採れるけれども、少ない肥料で上手に作るほうが味がいい。形はいいし肌もいい。三拍子そろいます」。

収穫量を抑えてでも守りたい、「里むすめ」の品質。諏訪さんの思いは作物に表れます。
「今年は数も形も実っている。なかなか近年では今年のように獲れたときはあまりない。今年は本当に最高です」。

収穫から日にちをおいて甘味をのせ、選別しならが小さな芽を取り、泥を落とせば鮮やかな紫色に輝きます。切った時に出る乳白色の液体は、美味しさをしめすサイン。

「食べて甘味が残る。冷たくなっても味がそのまま持続するのが里むすめの特徴だと思います」。

おいしいサツマイモの食べ方
1.焼き芋
おすすめの食べ方はやっぱり焼き芋。しっとり食感と上品な甘みが口に広がります。

2.天ぷら
厚くスライスして天ぷらにすれば、甘味がさらに増し驚くほどホクホクに。

農業に対する想い
旬味を作り出す、諏訪さんの思いとは。
「消費者においしいと言われ、市場の方にも信用されるような、一生懸命いいものができるように、里むすめを守っていきたいと思っています」。
