三重県多気郡多気町の伊勢いも
第11回放送分
三重県多気郡多気町の伊勢いも「長井 孝代」編 伊勢芋は多気町の宝物

昔ながらの手作業で丁寧な伊勢芋づくり
伊勢神宮からほど近い、三重県多気町。この地の特産品「伊勢芋」を生産する長井孝世さん。豊穣の秋、一年がかりで手塩にかけて育てた伊勢芋の収穫です。


「大きくてボール球のような、コロンとしたいい芋を作りたいと思うんですが、伊勢芋作りではなかなか難しいんです。だから、一番うれしいのは自分が思った通りの大きないい芋が出てきたときです」。


伊勢芋とは、長芋に代表される山芋の一種。多気町が原産で、歴史は300年にもなると言われています。その栽培方法は昔とほぼ変わらず、手作業が中心です。
「機械を入れると芋に傷がつくので、昔と一緒ですべてが手作業です。一つひとつの作業が伊勢芋との格闘です」。

伊勢芋の特徴である長いひげもひとつひとつ、竹べらでそぎ落とします。
重労働にもかかわらず、伊勢芋栽培を続けられるその理由とは?
「他の芋にはない、栄養価が高い芋で、先人たちが絶やすことなく後世に伝えてくれたということは、私たちの代でやめるわけにはいきません。」

おいしい伊勢芋の食べ方
長井さん自慢の伊勢芋のおすすめの食べ方はやっぱりとろろ。驚くべきはこの粘りです。
「ほかの芋ではこのようなことはできないと思いますよ」。
1.伊勢うどん 伊勢芋のやまかけ
ご当地の味、伊勢うどんとも相性抜群です。

2.伊勢芋の磯辺揚げ
もちのような粘りを生かして、海苔を巻いてあげればホクホクの食感を楽しめます。「おいしいなぁ~」。


農業に対する想い
旬味を作り出す、長井さんの想いとは?
「多気町の特産品の伊勢芋を曾孫の代まで伝えていくために、これからも一生懸命がんばらなくてはと思って働いています」。
