ランネート™安全使用
農薬による事故を防ぐために - 1
散布者自身の危害防止
1.体調の確認をしましょう
・ 二日酔い、肉体疲労、体調不良などでの散布作業はさける
農薬による事故を防ぐために - 2
散布者自身の危害防止
2.安全装備を正しく着用しましょう
・農薬用マスク、保護メガネ、不浸透性防除衣、不浸透性手袋
(使用マスクについて)
ランネートはほとんど気化しないので、粉剤、液剤用の使い捨て式、取替え式国家検定防じんマスクを必ず着用する。
農薬散布時の保護具
出典:リーフレット「きちんと保護具をつけましょう!」
出典:農薬工業会リーフレット資料
農薬散布における保護具着用の重要性
マスクは、安全対策上こんなに有効!
農薬が体内に入るには、「①皮膚からの吸収」、「②口からの取りこみ」、 「③鼻や口からの吸入」があります。①、②、③の急性毒性の強さを 比較すると、一般に、1対10対30のような関係になるとされています。 マスク着用は、②と③を同時に防止することができます。また、農薬散布は重労働で、呼吸量は平時の数倍に増えることもあり、 マスク着用は安全対策上とても有効です。
一般的に、皮膚からの吸収
量を1とすると、吸い込んだ場合はその約30倍とり込まれやすいとされています。
出典:農薬工業会発行リーフレット「きちんと保護具をつけましよう!」
農薬散布に使用するマスクの種類
粉剤・液剤用使い捨て式防じんマスク
使い捨てが原則(水洗い等しての再使用は不可)
マスクが濡れると目詰まりするため予備のマスクを用意
出典:農薬工業会リーフレット「きちんと保護具をつけましょう!」及び「農薬概説」日本植物防疫協会から引用一部改変
農薬用マスク
粉剤・液剤用使い捨て式防じんマスク
マスク例
写真提供:(一社)日本くん蒸技術協会
着用方法
図出典:リーフレット「きちんとマスクをつけましょう」
マスク選びのポイント
農薬散布用のマスクには、「国家検定合格品」(厚生労働省)を選びましょう。合格品には、下記のような検定マークがついています。
農薬散布に適した市販のマスクには3種類あるので、『農薬用保護マスク研究会』(事務局:日本くん蒸技術協会)では、購入時の目印になるよう下記のようなマークを作成している。購入時の参考にするとよい。
農薬による事故を防ぐために - 3
散布者自身の危害防止
3.散布液をかぶらない、あびない
・飛散防止ノズルを使用する
・風の強さ、風向きに注意する
・ノズルの向きと高さに注意する
ランネートの場合さらに以下の点を注意
・胸の高さ以下の作物に対して使用する(タバコでは腰の高さまで)
・ミスト機は使用しない
・ハウス内で散布しない
・ハウス内での灌注には、霧状の噴霧とならないよう必ずハス口状ノズルを使用する
灌注処理について(使用時安全)
動噴を用いる場合は次の点に留意してください。
必ずハス口状ノズルを使用してください。
その理由は、噴霧を作らないためです。
ランネートは口から入った場合に加え、鼻や口から吸い込まれ人体に吸収されると、強い影響を与えます。危害防止のため、ハウス内で散布用ノズルは絶対に使わないでください。
必ずハス口状ノズルを使用する。
噴霧を作る可能性は極めて低い。
散布用ノズルは絶対に使用しない。
噴霧を作ってしまう。
①ハス口状ノズルは腰より下にし、作物の下部元および作条全面に向けて灌注してください。
②加圧し過ぎると飛散およびノズル破損の恐れがあります。適度な水流に調整してから処理してください。
③動噴には農薬散布用耐圧性ホースを装着してください。ホースは作業性の面から内径8.5~10mmのものが良いでしょう。
④ハス口状ノズルは、外れにくいねじ込み式のものをお勧めします。また、ハス口状ノズル、散布竿、ホースはしっかりと接続し、必要に応じ異形金具(アジャスター)を用いてください。
⑤ハス口状ノズルは、ランネート専用または殺虫剤専用とし、液肥処理用等と分けてお使いください。
農薬による事故を防ぐために - 4
散布者自身の危害防止
4.長時間の散布はしない
適度な休憩をとりましょう(1回の散布は1~2時間程度)
農薬による事故を防ぐために - 5
周辺環境に対する危害防止
1.近隣圃場、住宅等の周辺環境への配慮
・風向きに注意し、風下の人や家、付近の家畜や他の作物に飛散しないように注意する
・近所の人や隣接圃場の農家と事前に連絡を取り合う
農薬による事故を防ぐために - 6
周辺環境に対する危害防止
2.散布器具の洗浄
・ポジティブリスト違反や薬害の原因に
・使用後は直ちに洗浄する
・タンクだけでなくノズルやホースも洗浄する
3.使用後の空袋、空容器の処理
・圃場などに放置せず、廃棄物処理業者に処理を委託する
・空容器は3回以上洗浄
農薬による事故を防ぐために - 7
保管管理における危害防止
農薬の保管管理
・日光の当たらない乾燥したところに、食品と区別し保管する
・犬、にわとりなどー家畜が食べないように注意する
・特に毒物劇物は鍵のかかる専用の保管庫に入れて、毒物劇物の表示をし、盗難、紛失の際は、警察、保健所に届け出ましょう
農薬による事故を防ぐために - 8
農薬の適用外使用の防止
・身元を確認して販売する
・使用目的(作物)を尋ねる
・18歳未満の者や不審者には販売しない
・譲受書に必要事項を記入、捺印してもらい、5年間保存する
※「メソミルをください」という購入者には特に注意する。
農薬の適用外使用は × です
ランネート普及会からの御願い
農薬の適用外使用
【鳥獣保護管理法】
毒物、劇物又は劇薬、毒薬等に指定されている農薬を鳥獣の捕獲に用いると、鳥獣保護管理法の第三十六条に抵触するおそれがあり、第八十三条が適用される可能性があります。
※罰則(第八十三条)一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
【動物愛護管理法】
農薬を用いて動物を死に至らしめると動物愛護管理法の第二条に抵触するおそれがあり、第四十四条が適用される可能性があります。
※罰則(第四十四条)五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
正しい使用方法を守って農薬は安全に使いましょう。
「安全」を守るために
正しい使用方法を守って農薬は安全に使いましょう。
ランネート安全使用の4つの基本
1.施設(ハウス)内での散布は絶対にしない。
2.性能の良い農薬用マスクを必ず着用。
3.保管・管理を厳重に行う。
4.適用以外の使用は絶対に行わない。
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